当院の鍼施術について

目次

鍼施術の特徴

当院の施術は、脈診や腹診などによって心身の全体像を精確に評価し、

刺す鍼(毫鍼)・刺さない鍼(鍉鍼)を中心に、お灸や徒手療法なども含めて、

その時の状態に最も適した方法を判断して行います。

刺激に敏感な方や鍼が初めての方にも、安心してお受けいただけます。

当日の具体的な流れは、下記にてご紹介いたします。

当日の流れ

STEP
1.受付

ご来院されましたら、インターホンを押してお待ちください。

案内がありましたら、受付までお進みください。

当院はプライバシーに配慮した空間で、

落ち着いてリラックスいただけるよう心がけております。

STEP
お着替え

安全で効果的な施術を行うため、

すべての方に専用の患者着を準備しております。

施術ベッドは、一般に用いられるものより横幅にゆとりのあるタイプを採用しており、

横になった際にも身体を預けやすく、ゆったりお寛ぎいただきやすい作りです。

STEP
医療面接(問診)

現在のお悩み、これまでの経過(現病歴)の他、生活習慣などを伺い、

その日の心身の状態を把握します。

伺った内容は、このあと行う診察(脈診・腹診など)の判断材料となり、

症状の重症度を推論するための重要な手がかりにもなります。

STEP
身体診察(脈診・腹診など)

脈診やVAMFIT、天地人治療を中心に、その日の心身の状態を総合的に捉えます。

ここで得られる所見は、

その日の施術方針や刺激量を判断するための重要な基盤となります。

※VAMFIT:人体を縦方向で区分する経絡系統(三陰三陽)を対象とする診察・施術方式

※天地人治療:人体を横方向で区分する気街(天地人三才)や小宇宙を対象とする診察・施術方式

VAMFIT(経絡系統)と天地人(気街)

STEP
鍼施術(仰臥位 → 伏臥位or側臥位)

当院の施術は、仰向けの状態から始まります。

脈診をもとに最重要となる「本治法」を行い、身体が自然に整う方向へ向かうための基盤をつくります。

さらに、「VAMFIT」で経絡系統を、「天地人治療」で気街などを調整し、症状の根源を整えます。

その後、うつ伏せや横向きとなり、身体後面を対象に、

施術効果をより強くするのに必要な施術を行います。

なお、施術中の不安や違和感などは、遠慮なくお知らせください。

無理のない状態で大切なお身体を預けていただくことが、効果をより確かなものにします。

※本治法:身体の根源的な生命力を賦活し、全体の流れを整える施術

STEP
施術後の確認と「養生」のご案内

施術後は、脈や身体の変化を確認し終了となります。

必要な方には、施術後から次回予約までの過ごし方についても簡単にお伝えします。

施術後の変化やよくあるご質問については、

「よくある質問」にもございますので、ご参照ください。

STEP
お会計

施術後は、お着替えいただき、お会計となります。

待合には施術ベッドの数と同じだけの椅子をご用意しておりますので、

場所や時間を気にせずお支度ください。

また、お帰りの際は、階段に十分ご注意ください。

STEP
美容はり施術の場合

お顔の悩みは、身体の内側の状態(気血の巡りや内臓の働き)を映し出す鏡のようなものです。そのため、当院は「健康であってこその美しさ」という考えを大切にしています。

【メニュー構成】

・美容はり施術:お顔からデコルテ周囲への施術を中心に行い、むくみや肌質の改善を目指します。

・基本+美容はり施術:全身の経絡系統や気街を整える「基本はり施術」に加え、お顔へのアプローチを行う総合的なコースです。内側からの健康と外側の美しさを同時に養いたい方にお勧めです。

【施術の特徴】

基本的な施術の流れは「基本はり施術」と変わりませんが、以下の点が特徴となります。

・カウンセリング:美容に関するお悩みやご希望を重点的にお伺いし、その日のお肌の状態に合わせた施術方針を決定します。

・担当者:美容に関する知識と資格(コスメコンシェルジュ)を持つ副院長が担当いたします。女性ならではの視点で、きめ細やかな対応を心がけています。

STEP
小児はり施術の場合

小児はりの対象は0歳~小学生(12歳)までです。

大人と異なり、子どもは刺激にとても敏感です。そのため、刺激の少ない「刺さない鍼(鍉鍼:ていしん)」を用いて、お子様の気を整え健やかな成長をサポートします。

【施術の受け方・服装について】

・服装:慣れない患者着の着用はお子様の緊張につながる場合があるため、ご来院時の普段着のまま施術を行います。おなかと背中が出しやすい服装でのご来院を推奨します。

・姿勢:未就学のお子様など、一人で横になるのが不安な場合は、保護者様に抱っこしていただいた状態で安心して施術を受けていただけます。

・同伴について:安全面への配慮から、未就学のお子様につきましては保護者様のご同伴をお願いしております。

不調の改善と、心身に現れる変化

当院の鍼施術は、脈診や腹診にもとづき、経絡系統や気街の異常を調整することを主眼としています。気の巡りと構造が整うことで、結果として、以下のような変化が生じ、症状の改善が期待できます。

・呼吸が深くなり、姿勢が整う(首・肩・腰の緊張緩和)

:気の巡りが改善することで、無意識に力の入っていた背中や肩の緊張が解け、呼吸が深くなります。結果として、無理なく姿勢が伸び、筋肉のこわばりや痛みが和らぎやすい状態へと変化します。

※いわゆる肩こり、腰痛、五十肩、寝違え、坐骨神経痛などの症状でお悩みの方に生じる変化です

・睡眠の質と生活リズムの安定(自律神経の調整)

:気の巡りが整うことで、心身が休息モードへと切り替わりやすくなります。寝つきが良くなる、朝すっきりと目覚めるなど、睡眠の質が高まることで、乱れがちな生活のリズムが整い、慢性的な身体の痛み(慢性痛)などの改善を助けます。

※一般に自律神経失調症、不眠症、頭痛、めまい、眼精疲労などと呼ばれる状態に対応します

・冷えや循環(血の巡り)の改善(女性特有のお悩みなど)

:気の滞りが解消すると、血流も改善し、身体のすみずみまで血液が巡ります。その結果、手足の先まで本来の温かさが戻りやすくなります。

※冷え性のほか、更年期障害、生理不順、PMSといった女性特有の不調でお悩みの方が多く実感されます

・胃腸の働きと心身の体力(慢性的な疲労感)

:全身の筋骨格系が整い、身体が本来の機能を取り戻して胃腸の働きが安定することで暴飲暴食や間食などが減少し、便通が良くなります。また、心身がリラックスすることで気持ちに余裕が生まれ、日常生活がゆとりを持って過ごせるようになり、ストレスに負けない身体づくりを支えます。

※不定愁訴と呼ばれる、原因のはっきりしない倦怠感や慢性疲労、胃腸の不調、うつ的な気分の落ち込みを感じている方に見られる変化です

※施術後の感じ方や変化には個人差がございます。

鍼施術の不適応(禁忌)および安全管理について

当院では、患者様の安全を最優先とし、病名ではなく「いま身体で何が起きているか(病態)」を重視して施術の適否を判断しています。医学的な危険信号(レッドフラッグ)がある場合は医療機関の受診を最優先とし、施術が安全であると判断できる条件(グリーンライト)が揃った場合にのみ、責任を持って施術をお引き受けしております。

1.医学的に「鍼をしてはいけない」場合(レッドフラッグ)

医療面接や身体診察の結果、生命に関わる重篤な病気が疑われる場合は、鍼施術は不適応(禁忌)とし、速やかに医療機関への受診をお勧めします。

・例1.突発発症し、持続する激痛:秒〜分単位でいきなり強い症状(頭痛、胸背部痛、腹痛など)が現れ、そのまま痛みが引かない場合は、血管や内臓の重大なトラブルが疑われます。

・例2.日ごとに悪化する症状:「最初より明らかにつらい」「できることが減っている」など、症状が明らかに悪化している場合は、慎重な診察が必要です。

・例3.全身状態・バイタルサインの異常:脈拍、血圧、呼吸、体温などに明らかな異常がある場合や、数値は正常でも訴えと比較すると異常だと判断される場合。

・例4.リスク因子をお持ちの方:免疫低下のリスクを有する疾患をお持ちの方で、原因不明の不調が続く場合。

2.「まずは安心」と判断できる条件(グリーンライト)

一方で、つらい症状であっても以下の条件が揃っている場合は、緊急性が低く、鍼施術による経過観察が適している(グリーンライト)場合が多いです。

・例1.症状に波がある:痛みが反復しても、その合間に「症状が完全に消失する期間」がはっきりと存在する。

・例2.経過が長く、緩やか:数ヶ月〜数年単位で続いているが、急激な悪化や機能低下が見られない。

・例3.非器質的な特徴:症状の部位が移動する、いくつかの検査で異常が認められないなど、一つの臓器の病気では説明しにくい機能的な不調や自律神経の問題。

・例4.生活機能の維持:食欲、睡眠、便通などの基本的な身体機能が大きく崩れていない。

3.症状の経過と医学の不確実性

医学において「100%の予測」は不可能です。そのため当院では、症状の「スピード(急激・緩やか)」「トレンド(悪化・改善)」「持続期間」を重視します。当初の予測と異なる経過(悪化や変化)が見られた場合は、施術を漫然と続けず、医療機関での再評価をご案内する体制もとっております。

4.当院で施術をお引き受けできないケース

安全管理および信頼関係の観点から、以下のような場合には施術をお断りすることがあります。これらは患者様の不利益を防ぐための判断です。

・例1.医療機関の受診拒否:重篤な疾患が疑われるにもかかわらず、検査を拒んで「鍼だけで治してほしい」と希望される場合。

・例2.不確実性への不理解:「絶対に治る」「1回で完治させてほしい」「リスクは一切許容しない」といった、医学的限界を超えた結果のみを求められる場合。

・例3.経過(プロセス)の無視:慢性症状が改善していく際の「波のある経過」を待てず、即時的な結果のみを性急に求められる場合。

・例4.背景要因への無関心:症状の原因がストレスや環境(職場・家庭)にあることが明白であるにもかかわらず、それらに向き合う意思がなく、施術のみでの解決を強く希望される場合。

当院は、医療機関と適切に連携すること(医鍼連携)も、私たち、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師の重要な役割であると考えています。

これらの基準は、皆様の選択を制限するためのものではなく、「鍼で対応できる領域」と「医療機関での診断・治療が必要な領域」を明確に見極め、安全に最大限の配慮を払い、適切なタイミングで現代医療へつなぐための指針です。ご自身の症状がどちらに当てはまるか迷われる場合も、まずはお気軽にご相談ください。

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